注目!!わが社の家づくり

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「民家の再生の注力 いまあるものを大切に活かし家族の再生にもつなげる」

(YKK AP メディアレポート 2013年7月号)

 

富山市の共栄ホームズは、民家の再生に力を注いでいる。今建っている住宅の骨格を活かしながらもまったく違う家へと生まれ変わらせる特徴的な取り組みだ。耐震等の性能を担保したうえ、プランなどは今のニーズにマッチさせる。貴重な資源を大切に使うというだけでなく、家族の再生にもつながるものである。

 

 

――民家再生事業に力を入れているそうですね。

古くなった家を建て替えるのでなく、大幅に手を入れて再生するもので、100~120坪程度の物件を年平均30棟程度手掛けています。

 

これまでに200数十棟の民家を再生してきました。例えば、大きな民家などでは家を継ぐ若い世代が「こんなお城みたいな家は嫌」となります。しかし、壊すのは非常にもったいない。それでは当社の再生事例を見てみませんか、とご提案するわけです。

 

また、町家の場合、建て替えすると建ぺい率や容積率の関係で現在の大きさは保てず、小さくなってしまいます。しかし、再生でしたらそういうこともありません。

 

再生をご提案する時は、まず、再生の現場を見ることをお薦めしています。常に7~8棟の現場が動いていますから、解体途中、基礎の補強、耐震強化など、それぞれの段階を見ることができます。

 

床をはぎ、骨組みだけにすると「ここまでひどいなら、いっそ壊してしまおう」という方もいますが、それぞれの段階を見ていただき、しっかりと再生できるのだということを知っていただくのです。

 

 

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――再生とは、具体的にどのように行うのですか。

当社の“再生”とは、古くなった家をそのままの形で新しくする一般的な再生とは異なります。私は“再生”とは骨組みは活かしながらも、まったく違う形にリメイクすることだと思っています。

 

まず、再生の可能・不可能の部分を見極めながら丁寧に解体します。解体と補強を並行して行う難易度の高い工事です。そして建物を骨組みだけにして基礎を再生します。耐震強化とともに、間取りの抜本的な変更のためにも手を入れる必要があるのです。独自の技術により実際に建物が建っている状態のまま基礎をつくり直す工事を行っています。

 

柱や梁などの構造材は使えるものをできるだけ活用し、軸組みの構造にパネルを張ります。100坪前後の大きな家であることに加え、昔の家は壁が少なく、単に筋交いを入れるだけでは耐震の面で頼りないですから。

 

古い建物の構造体の再生、補強には熟練した技術や知恵、経験が必要です。未熟ですと時間やコストがかさんでしまいます。数多くの再生住宅を手がけた経験と技術で、慎重に作業を進めます。

 

 

――プランや内装などの面で制約はあるのですか。

もちろん再生ですから一定の制約はありますが、基本的には新築と変わりません。

 

例えば、町家の再生事例では、両隣から明かりが取れず家のなかが真っ暗でした。そこでトップライトで明かりを取り、強化ガラスの床窓を通して1階に落とすというご提案をしました。2階建ての住宅を平屋とする減築、また、中庭をつくり中央にお風呂を置くといった例もあります。

 

しかし、そういう事例を見せると「この家だからできるのでしょ」となってしまいます。ですからお客様ごとの具体的なイメージをつくることが大事になります。納得いただけるまで図面やCADによるパースなどをご提示します。

 

 

――なぜ民家再生なのですか。

“再生”とは、今あるものをどう使うかということです。古い家では現在では考えられないような国産の立派な柱や梁が使われています。貴重な資源ですから、大切に使わなくてはなりません。

 

今、エコが重要視されていますが、お金がかかることばかりです。確かに電気自動車も良いですが、何かしらの投資をしなければエコになりません。「エコ」を古い言葉で言えば「もったいない」です。

 

今あるものを使うことで、材料費のコスト削減、伐採される森林資源の削減につながります。「エコノミー」と「エコロジー」を兼ね備えているのが再生住宅なのです。

 

もう一つ、家の再生は家族の再生につながるものだと思います。再生の話が進むと「子どもの頃、言うことをきかないとあの柱に縛りつけられた」など、家族の皆が家にまつわる昔のことを話されます。家族の思いが家につまっており、それを思い出すことから小さな絆が生まれます。

 

私は、笑い声が聞こえてくる家を一棟でも多くつくりたい。散らばった家族が一つ屋根の下に集まる、それが家なのだと思います。

 

 

――武田社長の今後の夢は?

再生住宅を通じて、富山県に人を呼び込みたいと思っています。

 

今、富山県は空き家率が高まっており、散居村はほとんどが空き家状態です。それらを再生して活用できないかと考えているのです。

 

2年後に北陸新幹線が開通となり東京から2時間で来ることができます。例えば、東京に生活拠点を置いたまま、富山を第二の故郷とする。また、リタイヤした層が移り住んでも、ほんの数時間で孫の顔を見に行くことができます。

 

富山県は四季が非常にはっきりしており、冬はスキー、夏は海水浴と、こんな良いところはありません。しかも東京でしたらそれこそ億の単位が必要な大きな住宅が4000万円~5000万円でお釣りがくるのです。そうした情報を東京などで発信していこうと思っています。

 

私は、田んぼや自然を壊したくはありません。自然の景観を保つためには、今あるものをどう活かしていくかが重要になります。

 

“再生”を通じた空き家利用により都会の人が憧れるような田舎の街づくり、家づくりを進め、田舎らしさを守りながらも活性化する取り組みを進めたいと考えています。

 

富山共栄新聞

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